★台風の影響により被害を受けた皆様へ
15号に引き続き19号の台風の影響により被害を受けられた皆様方に、心からお見舞い申し上げます。
災害により住宅や家財などに損害を受けた場合は、確定申告を行うことで所得税法の「雑損控除」又は「災害減免法の適用」を受けることができます。
2つのうちどちらかしか選択できません。
使うのでしたらなるべくお得な方が良いと思いますのでそれぞれの制度の違いをお知らせします。
Q. 損失の原因は?
災害減免法・・・災害に限られます
雑損控除 ・・・災害以外にも盗難、横領などによる損失も対象になります。
Q.対象となる資産は?
災害減免法・・・住宅と家財(損失額1/2以上)
雑損控除 ・・・住宅と家財の他に衣類・現金など(生活に必要なものに限られます)
Q.どれだけお得なの?
①災害減免法
所得額に応じて、なんと所得税が最大全額免除されます。
②雑損控除
損害の撤去に要した費用も加味されますので詳しくは当事務所までご相談下さい。
他にも地方税・固定資産税・健康保険料の減免などの制度をもうけている自治体があります。
このような制度は「使う必要がない」というのが一番です。
しかし災害はいつ起きるかわかりません。防災グッズと同じようにこのような制度を、
頭の片隅に置いておくと、いざというときの再スタートに少しはお役に立つと思います。
★自筆証書遺言書の実行率は残念なことに約3%
思いのつまった自筆証書遺言書を書かれても、遺言書を大事にしまっていて家族が見つけられなかったり、
書類に不備があるなどし、また、本当に残念なことに遺言書を見つけた方が、自分に有利なように
内容を改ざんしてしまったり、遺言書の存在自体をなくす為に破棄してしまったりしているケースが多いと言うことです。
そのため、これまで正しく実行された確率は約3%と言われています。
その問題を解決するために、約40年ぶりの大幅見直しとなる相続分野に関する改正民法が可決成立しました。
<改正ポイント>令和2年7月10日施行
・ パソコンで作成可能(署名・捺印のみ)
・ 法務局で保管(保管料は未定)
・ 家庭裁判所の検認を要しない
今後の改正により、自筆証書遺言が書きやすくなり、また遺言書の安全性は高まるでしょう。
しかし、ただ預かるだけなので内容の有効性については事前に確認ができません。
より確実な遺言書を残したい、また法定相続人以外にも残したいという場合は、
公証人が作成する裁判勝訴判決と同じ効果のある「公正証書遺言」を準備される方が良いでしょう。
今回の改正により、これまでの問題が解消し、言葉や想いを確実に伝えられるようになればと思います。